「うまく脂肪を落とすには?」そんなアスリートに必ず話すこと

「うまく脂肪を落とすには?」そんなアスリートに必ず話すこと

こんにちは。
あなたのかかりつけ栄養士の佐藤彩香です。

新型コロナウイルスが流行し、なかなか思うように動きがとれにくい今どのようにお過ごしでしょうか?
様々な想いを抱えられたアスリートが多いのではないかと思います。

今回は、多くのDMを頂く中で、質問が多い【うまく脂肪を落とすには?】についてお答えさせていただきます。

目次

これを食べたら痩せる!そんな魔法の食べ物はない。

一番多い質問として「何を食べたら一番痩せますか?」

という質問です。

確かにこれを食べたら痩せる!そんな食べ物があるといいなと思いますが、そんな都合のいい食べ物はありません。そのためコンディションを保ちながら、減量していくためには、コツコツ減らしていくしか方法はないのです。

減量のポイントはシンプル

減量のポイントはシンプルで、

消費エネルギーが摂取エネルギーよりも多くなることです。

考えはシンプルなのですが、ここが崩れてしまうとアスリートはコンディションを崩したり、パフォーマンスが低下したり、除脂肪量が低下したりと様々なことを招いてしまいますので、慎重に行うべきです。

まずは減量が必要なのかを指導者やスタッフの方と相談し、しっかり目的やゴールを決めて、計画的に行っていきましょう。

減量のポイント

・推奨されているペースを知ろう

エネルギー摂取量は基礎代謝量を下回らないことが一つの目安になります。

また減量度合いについては、1週間あたり~0.7%程度にすることが、除脂肪体重(体重から脂肪量を除いた重量)の維持・増加につながるという研究結果が報告されています。

 

また負のエネルギーバランス(消費エネルギー>摂取エネルギー)が1日当たり500㎉程度の推奨のデータも出ています。(IOC スポーツ栄養コンセンサス2012)

この考え方でも脂肪1kg落とすのにおおよそ7200㎉の消費が必要のため、一か月に-2㎏程度が目安になります。これ以上だとリスクも発生してくるので、試合などのスケジュールなどを見て、必要に応じて、まず栄養士への相談をお勧めします。

 

・食事の摂り方のポイント

やり方は様々ですが、糖質や脂質を制限して全体のエネルギーを制限していく傾向が大きいです。

たんぱく質は減量時、除脂肪体重の維持・増加をはかり増加させていくことが多いです。エネルギー摂取量の制限を受けているアスリートのタンパク質の推奨量は、体重1㎏あたり1.6〜2.4 g /日。減量率や体組成などの要因に応じて変化する可能性がありますが、タンパク質エネルギー比率では10~35%の範囲内とのデータもあります。

その上の具体策としては、

①エネルギーの制限

調理法や部位にこだわっていけるとエネルギーはぐんと落ちやすくなります。例えば

調理法も、揚げ物や炒め物ばかりでは脂質過多になりエネルギーはあがりますし、お砂糖などの味付けばかりのお料理も糖質を多く添加することになります。サラダを食べる際も、ドレッシングやマヨネーズなど必要以上の量を使わないことも大事です。クリームタイプのものは避け、ノンオイルのものを選ぶなども良いですね。

私がよくアスリートにお勧めする方法は、グリルで焼く調理方法です。鶏肉やお魚をグリルで焼いていくのでも美味しいです。また蒸した料理をポン酢などであっさり食べるなどのメニューなども人気です。

まずは、そういったところからはじめていきましょう。

ただエネルギーだけにこだわっていてもいけません。例として、

メロンパン→約500㎉→糖質と脂質がほとんど

ご飯、みそ汁、卵、納豆、サラダ(ノンオイルドレッシング)→約500㎉→糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが豊富。

のように同じエネルギーでも栄養素の豊富さで、身体の脂肪の蓄え方は違ってきます。出来る限り後者を目指していけるといいですね。

②たんぱく質をこまめにしっかり摂る

まずはしっかりたんぱく質をこまめに摂ること。それが除脂肪体重を維持、増加させるうえで大切です。

60kgの体重の選手のエネルギー制限中のたんぱく質必要量は、96~144g/日です。

[aside type=”boader”]

卵 1個 約6g

納豆 1P 約7g

肉(部位・種類により異なる) 100g 約20g

魚 (部位・種類により異なる)100g 約20g

豆腐1丁 約18g

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となると結構何回かにわけて必要量をとっていかないと足りてきませんね。
意識していきましょう。

③欠食をしない

空腹の時間が長く続くと、身体が危険を感じ、エネルギーを脂肪として蓄えようとします。またエネルギー不足の状態で練習を行うと、パフォーマンスの低下やケガに繋がる可能性もあります。

④排便のサイクルは整っているのか

排便がスムーズでないと、減量はうまく行きづらいです。

体内に溜まった不要なものを排出する働きが「排便」です。腸内環境を整えて排便を高めることで、便秘によるぽっこりお腹や、代謝の低下を予防・改善することが可能です。

まとめ

今回の要点をまとめます。

・推奨されているペースを知ろう

・食事の摂り方のポイントとして

①エネルギーの制限

②たんぱく質をこまめにしっかり摂る

③欠食をしない

④排便のサイクルは整っているのか

についてお伝えしました。

減量はしっかりその期間にどのくらい減量するのかを決めて、上記を基本に行うと良いかと思います。減量によりアスリートにとってマイナスなことが起こってほしくないと思っています。

様々なアスリートから現場での減量方法を聞いてぞっとすることが多くあります。

期間ややり方が極端で、「なかなか続かない」「コンディションが落ちる」「イライラする」「すぐ戻る」などのご相談が多いです。

是非記事を読み、食事を振り返ってみてください。そしてただなかなか自分の食事を可視化して、現状を知るということは難しいです。ぜひその時は管理栄養士にご相談くださいね。

一人でも多くのアスリートに届くことを願って、、、。

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