今日から始めてほしい。女性のコンディショニングに大切な基礎体温記録とは?

こんにちは!

あなたのかかりつけ栄養士 佐藤彩香です。

女性のみなさん「基礎体温」って何度ですか?私は今シーズンからサポートするようになった選手に

「平熱いくつ?」と聞くと、

「35.8°」「35.9°」と出てくる低体温の選手たち。

35°台の選手が多くいました。アスリートって筋肉が多いから体温も高そう!と思われている選手も多いですが、意外とこういった選手も多くいます。低体温のリスクは違う記事で触れるとして今回は、基礎体温の記録について。

「最近いつ測った?」

と聞くと、

「この前、体調を崩したとき」

ということがほとんど。

なかなか基礎体温を測る習慣がない選手が多かったです。

基礎体温を測ることは、妊娠を望んで、排卵日などを分かりたい女性だけが必要というわけではないです。

月経がある女性はみんな行ってほしいですし、日々過酷なトレーニングをしながら、コンディショニングを行う女性アスリートは身体のサインになるので、ぜひ行ってもらえるとよいなと感じます。

 

目次

基礎体温の記録=日々の身体のチェックになる理由

健康な女性では、基礎体温は低温期と高温期の二相になり、それが一定のサイクルで繰り返されていきます。

基礎体温の変化は、身体の状態を知る大きなポイントになります。

(日本産婦人科医会のHP参照)

上記の図のように、女性には、

・エストロゲン

・プロゲステロン

の2種類の女性ホルモンが分泌されます。

月経が終わった頃からエストロゲが分泌され、排卵を迎えたら、プロゲステロンが分泌されます。

エストロゲンが優位の時が低温期

プロゲステロンが優位の時が高温期

になります。

体温を測ることによってエストロゲンとプロゲステロンがしっかり分泌されているのかが判断できるからこそ「基礎体温」の記録を行ってほしいのです。

①エストロゲンの働き
・潤いある肌に導く。
・子宮内膜を厚くし、子宮発達に役立つ。
・血管を強くする。
・骨量を調整する。
・自律神経系をコントロール etc…

②プロゲステロンの働き
・妊娠しやすい体を作る。
・基礎体温を上げる。
・眠気を引き起こす。
・水分を貯め込む(むくみ)
・頭痛が起こる。

この辺りが代表的な例です。

例えば、エストロゲンは、骨代謝にも関係しており、エストロゲンが低い状態が続くと、骨量の低下が進行するのです。それが疲労骨折などのリスクを上げることにも繋がります。

またプロゲステロンが優位な時に、減量をしたりすると、水分をため込みやすく、むくみやすくもなるので、なかなか減量が満足にいかず、自分を責めたり、嫌気がさしたりすることも多くなるかと思います。頭痛がしたり、眠気が増したりすることを知っているのと知らないのでは大違いですね。

こうやって身体の変化を知ることで、練習も組みやすくもなりますし、ウエイトコントロールもしやすくなり、疲労骨折などのリスクも下げることも期待できます。

測っている選手の実際の変化

測っている選手に話を聞くと、

「ウエイトコントロールがしやすくなった」

「基礎体温を測り、ホルモンバランスを整える意識が生まれ、練習のスケジュールも組みやすくなった」

「自分の状態を客観的に見ることが出来、心の安定につながった」

そんな声を聴きます。

自分の身体でしっかりホルモンが分泌されているのかを病院に行かず自分でチェックできる方法はこれです。

コンディションの安定には欠かせないですね。

どうやって基礎体温を測るの?

簡単です!!

  • 朝、目覚めたら、身体を動かさず寝たままの状態で検温。あらかじめ枕元などに体温計を準備しておく。
  • 体温計を舌で押さえ、口を閉じたままで測ります。

これをまずは一周期続けていきましょう。

記録が続かない選手へ

計測したものをしっかり記録をつけていけたらよいのですが、なかなか続かない選手も多いのでは?

私もその一人でした、、。

ただ今は測ることさえすれば、携帯に連動してくれて、グラフにまでしてくれるものがたくさん出ています!

私もこれを使用していますので、ぜひ続かなそうという選手は活用しましょう。

テルモ

オムロン

TDK 

この三社はすべて携帯やパソコンに連動できるので、管理が非常にしやすいです。

ぜひこういった便利な体温計も出ているので、試してみましょう。

 

最後にメッセージ

月経があるすべての方にこのことは知っておいてほしいこと。

コンディションを整えたいと思った時

パフォーマンスを上げたいと思った時

現役を終えて、第二の人生を考えた時

女性にとってホルモンバランスは切っても切れない関係性があります。

アスリートの中ではまだ「生理が来ないほうがラッキー」と生理が来ないことになんの疑問も感じていない人が多いです。

それがどれだけ恐ろしいことか。

月経がくるということは、上記で触れた女性ホルモンがしっかり身体に働きかけてくれているということです。なにかと面倒なことが多い月経ですが、女性にとって必要だから起こる身体の働きなのです。
だからこそ、自分の体のリズムを知って上手に付き合うことが必要ですよね。

また月経があっても「無排卵月経」のほうに排卵が起こってないものもあり、これは基礎体温をつけていれば、低温期と高温期がなく自分で気づくこともできるのです。

ぜひ自分の身体を大事にしてほしい。

健やかに楽しく女性として大好きなスポーツを長く続けていくためにまずは「基礎体温」しっかり測ってみませんか?

 

またこの記事は女性だけでなく、女性と関わる男性にもしっかり知ってほしい情報です。

女性を理解し、良い環境作りのためにも是非多くの方に読んで頂けることを祈ります。

次回は女性ホルモンと食事についてしっかり触れますね!!

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